暇な部長は悪なのか?──ゆる部長、ポスト課長の壁にぶつかる

日常のこと

どうも、ゆる部長です。

去年までは課長だった私ですが、今年から晴れて「部長」になりました。とはいえ中小企業の部長なんて、いわゆる“プレイングマネージャー”です。部下の育成、案件の管理、そして手を動かしてのプログラミングまで、なんでもやる立場でした。

そして、それなりに忙しかった。残業代はつかないけど、月の残業時間は80時間を超えるのが普通。日々の業務に追われながら、歯を食いしばって働いてきた。

でも、ある日。社長から聞かれたんです。

「君はどんな部長になりたい?」

当時の僕は冗談半分でこう答えた。

「午前中は新聞を広げて読んで、午後からは部下の様子を軽くチェックして、定時でスッと帰る……そんな余裕のある部長になりたいです(キリッ)」

笑い話として社内でウケてましたが……

まさか、それが現実になる日が来るとは思ってもみなかった。

部長になって最初の数ヶ月は、本当に怒涛の日々でした。引き継ぎやら前年度から持ち越した案件の対応やら、とにかく多忙で、昼ご飯を食べる暇もないような毎日。

けれど、あるプロジェクトが無事に完了した途端、生活が一変した。

朝、会社に出社して、新聞を広げても誰にも文句を言われない。 午後、ちょっと社内をふらついて、みんなの様子を確認するだけで仕事してる感が出る。 それでいて、売上は計画以上をキープ。

……これは、理想じゃないか?

でもね、困ったことに、いざその理想を実現してみると、妙な不安に襲われるんです。

「こんなに暇でいいのか?」 「他の部長たちは今この時間、何してるんだ?」

気がつけば、Google検索で

「部長 暇 何が悪い」 「部長 時間の使い方」 「部長 何してる」

とか調べちゃってる自分がいる。

いや、冷静に考えれば、今のところ業績も良いし、部内のトラブルも特にない。プロジェクトの計画も前倒し気味で順調。来年度の種まきも済んでる。だったら、部長がのんびりしてても問題ない……はず。

それでも、心がざわつくのはなぜなんだろう。

もしかして、自分が“手を動かさない=仕事してない”っていう感覚に縛られてるのかもしれない。長年エンジニアとして働いてきた性で、「コードを書いていない=サボってる」とどこかで思ってしまうんでしょうね。

だからって急に部長っぽい仕事ってなんだ?

自己啓発? 資格の勉強? 会議の出席数を増やす? 部下のSlackに無駄にコメントして“存在感”出す?

中には、堂々と「部長室で一日中アダルトサイト巡回してる」と豪語する強者もいるとかいないとか……いや、それはどうかと思うけど!

結局のところ、今の僕に必要なのは、 “何もしない時間”を恐れない心なんじゃないかと思う。

もっと言えば、“部長としての余裕”をどう使うか。

忙しさの中では見えなかった課題を、俯瞰して見るチャンスかもしれないし。 部下の才能やクセをじっくり観察して、育成方針を見直す機会かもしれない。 あるいは、自分自身の人生を考え直すいい時間かもしれない。

……と、いろいろ書いてはみたものの、実のところ、まだ答えは出ていません(笑)

だから、全国の部長の皆さま。 暇なとき、あなたは何してますか?

もしよければ、教えてください。

ゆる部長は、今日も新聞を読みながら、心のどこかでそわそわしています。

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